ソラマメ栽培で、主枝(中心の太い枝)をカットするタイミングは12月・3月・4月の3回と、主枝を摘心しないで3~4月まで放置して、その後脇芽と一緒に整える方法があります。
どれが正解というわけではなく、どのタイミングで摘心しても収穫できるので、安心してください。
ポイントは?
- 主枝は早めに摘心(カット)しておくと◎
⇒ソラマメは主枝より脇芽に実が付きやすいので、放置すると養分が主枝に集中し脇芽に届かなくなる(収穫を増やす目的) - 草丈が70~80㎝に伸びたら、茎の先端を摘心する
⇒成長を止め花や実に養分が届くようにするため
⇒害虫対策のため
ソラマメは野菜のなかでもアブラムシがつきやすい野菜なので、摘心は欠かせません。ここではソラマメ栽培で、いくつかある『主枝と枝先を摘心する方法』をまとめています。
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ソラマメ栽培で主枝と枝先を摘心する4つの方法
ソラマメ栽培では、実を充実させるために主枝をカットします。
また、春先になると枝先の柔らかい部分にアブラムシがつくため、増殖を予防する目的ですべての枝先を摘心します。
①一番早いのは初冬
ソラマメの草丈が10~15㎝ほどに成長する11~12月頃、1回目の摘心を行います。ただしこの時、根元から脇芽が出ていることを確認してから行いましょう。
【摘心の方法】
- 本葉が3~4枚出揃ったら、まずは主枝の頂点部分をカット
- さらに1ヵ月経過したころ、根元から脇芽が伸びてきたら主枝を根元近くからカット
- その後、脇芽が増えてきたら5~6本だけ残し余分な脇芽はカットしておきましょう
- 開花がはじまったら枝先を10㎝ほど摘心しておきます
②春先、主枝が成長してきたら摘心する方法
3月頃、脇芽が出始めたタイミングで摘心する方法。
【摘心の方法】
- 主枝の根元から本葉を5枚残し、先端をカット
- その後、脇芽が出てきたら5~6本だけ残し、他の脇芽をカットしておく
- さらに最初のサヤがついて肥大するころ(草丈70~80㎝)枝の頂点を10㎝ほど摘心
③主枝と脇芽を一緒に摘心する方法
気温が暖かくなり脇芽が20~30cmになった4月上旬頃、主枝と一緒に脇芽を一緒にカットする方法。
【摘心の方法】
- まずは中心にある主枝をカット
- さらに脇芽の細い枝をカットし、大きくて太い枝6本だけ残す
- カットが終わったら株の中心に土を盛る
(こうすることで脇芽が発生しにくくなる) - 開花が進みサヤが肥大するころ、草丈が1mくらいになったら先端を20㎝ほど摘心
④主枝を摘心しないで整枝のみ(一番簡単な方法)
ソラマメは4月を過ぎると、株元から12~13本の脇芽が出て成長してくるので、この中から太くて大きい枝だけを残します。
【整枝の方法】
- 草丈が30~40cmになったら、大きい枝を6~7本だけ残して他はカット
- さらに草丈60~70㎝の頃、枝の先端を摘心
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ソラマメ栽培で「摘心」する2つの理由
実をつけ大きくするため
ソラマメは、主枝にあまり実をつけず脇芽にたくさん花が咲き、実をつける性質があります。なので、主枝を摘心しておくと脇芽が元気に育ちます。
また、ソラマメは1株から10本以上の脇芽が伸びてきますが、枝が多いと栄養が分散され、実が大きく育ちません。なので花芽がつく前に、細い枝を摘み取り栄養分を集中させるため、摘心作業が必要です。
最終的にソラマメは6~7本の枝だけ残し、1枝あたり10サヤ・各節に2個ずつの収穫を目指します。
また、実を大きくするなら1節に1個だけにし他のサヤは取り除くと良いでしょう。この作業を「摘果」と言いますが、サヤが小指大の時に行うと効果的です。
【摘心とは?】
茎や枝の先端をカットすること(ピンチとも呼ばれる)。これによって植物の成長が抑えられ、下に位置する脇芽の成長が促されます。
【整枝とは?】
株元や枝から伸びた枝やツルの「本数・長さ・伸びる方向」などを整える作業で、摘心や脇芽かきも「整枝」に含まれます。
【剪定とは?】
不要な枝葉を切り落とし、木の形を整える作業。最近では花や茎などの間引きも含める意味となってます。
アブラムシ対策のため
暖かくなると、ソラマメの登頂部分にアブラムシがつくようになります。なので、枝の先端を摘心しておくと、アブラムシが付きにくく増殖するのを予防できます。
※枝の先端部分につく花は、実にならないので収穫に影響はありません。
それでもアブラムシを見つけたら、まずは手作業で葉ごと取り除き、それでもダメなら液剤を使って駆除すると良いでしょう。
※種まきの際、土に浸透移行性殺虫剤を散布しておくと効果的。また苗を定植するとき、元肥が多すぎるとアブラムシがつきやすくなるので要注意。
アブラムシは、ウィルス病を持ち込むため早めの駆除が大事。万が一ウィルス病が発生したら、治すことができないので葉っぱを抜き取っていくしかありません。
摘心を忘れるとどうなる?
枝ばかり増えてしまい、花が咲いても栄養不足で実りが少なくなります。また、ソラマメの茎は弱いため、倒れて枯れる原因にも。
また、頭頂部にアブラムシが繁殖し病気になって枯れたり、他の作物にも影響が出ることもあります。せっかく育て、収穫を目前に抜き取らなければならないのは残念ですね。そうならないよう、ソラマメ栽培では、時期に合った摘心を忘れないよう気をつけましょう。
ソラマメ栽培のポイント
ソラマメは栽培期間が長い野菜のため、寒さ対策や成長期の手入れ、追肥のタイミングがポイント。また、旬の時期が短く鮮度が落ちるのが早いので、収穫のタイミングも見逃さないのも大事です。
種まきの時期と撒き方
冷涼な気候を好み寒さに強いソラマメですが、早くに種まきすると寒害を受けやすくなるため、日当たりの良い、暖かい場所を選んで栽培します。
一般的には、10月中旬~11月中旬に種まきし、翌年の初夏に収穫します。(関東南部以西では、10月20日頃が種まきの適期・春まきできる品種もあります)
ソラマメの種は大きく、発芽にはたくさんの酸素と水分が必要です。そのため、確実に発芽させるには深く植えすぎず、種のお尻が地上に出るくらい。
また、浅まきすると種が乾燥しやすくなるので、種まき直後はしっかりと水やりしておきましょう。
追肥のタイミング
ソラマメはマメ科の中でも、比較的肥料を欲しがる野菜ですが、多すぎると葉茎ばかり茂ってしまいます。家庭菜園でプランターなら、野菜用の培養土を使い春先まで追肥は不要です。
成長が盛んになってきたら、株元に土寄せしながら化成肥料を、1株当たりスプーン1杯程度を施します。もしソラマメの枝が勢いよく、節間が長いようなら追肥する必要はありません。
収穫のタイミング
はじめ上を向いてたサヤが下向きに垂れ下がり、光沢が出て背筋が黒褐色になったら収穫適期。(開花後35~40日が目安)
また、収穫後半になるとサヤの表面に斑点が現れます。見た目は良くないですが、これは豆の味が濃くなっておいしくなった証拠なので、収穫しても大丈夫。
ソラマメの根っこには、”根粒菌”と呼ばれる粒がすみつき、空気中の窒素を固定し土壌を肥沃にしてくれます。
また、根粒菌がリン酸などの養分を吸収しやすくする働きがあるので、イネ科のトウモロコシ、ウリ科のキュウリやスイカ、ナス科のナスやトマトなどと一緒に育てると良いでしょう。
まとめ
ソラマメ栽培では、大きな実がつまったサヤを収穫するため「主枝と枝先の摘心」を行いますが、タイミングと方法はいくつかあります。苗の成長とご自分のやりやすい方法で、ソラマメの収穫を目指しましょう。
また、植物活力液のHB-101を使うと、野菜の実付きが良くなるだけでなく、抗菌・防虫効果があるので、病気や害虫被害を予防して無農薬で野菜作りを楽しめます。
また、全ての植物に活力剤として、また土に混ぜて土壌改善したり、種まき前のタネを漬けて発芽促進剤としても使えます。