グラパラリーフと朧月(おぼろづき)は、どちらも『ベンケイソウ科・グラプトペタルム属』の多肉植物で、グラパラリーフは朧月(おぼろづき)を食用に品種改良したもの。なので種(しゅ)としては同一ですから、見た目から区別するのは難しいです。
ここでは、グラパラリーフと朧月(おぼろづき)の違いについて解説します。
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グラパラリーフ苗
グラパラリーフと朧月(おぼろづき)、由来と名前の違い
朧月(おぼろづき)は、古くから日本で馴染みのある観賞用の多肉植物。この朧月(おぼろづき)を数年かけ、野菜として品種改良したのが「グラパラリーフ」です。
グラパラリーフ | 朧月(おぼろづき) | |
学名 | グラプトペタルム・パラグアイエンセ | グラプトペタルム・パラグアイエンセ |
原産国 | 日本 | メキシコ |
品種名 | はりんご | おぼろづき |
歴史 | 平成21年・商標登録 | 昭和初期ごろ日本に到来 |
グラパラリーフは、種苗法で「明確な特徴をもった栽培品種」として認められているので、原産国は「日本」ということになり、朧月(おぼろづき)とは区別されてます。
名前の違い
【グラパラリーフ】
学名「グラプトペタルム・パラグアイエンセ」から、”グラ”と”パラ”をとり、葉という意味の”リーフ”をつけ足したもので、商標名になります。
【朧月(おぼろづき)】
葉の表面が白い粉でおおわれて、白っぽい灰緑色をしており、その姿がハッキリとしないため”朧月”と名付けられたと推測。日本でつけられた和名・園芸品種名です。
葉に含まれる栄養素と味の違い
朧月(おぼろづき)は観賞用の多肉植物なので、葉に含まれる栄養素や味に関する情報はありません。
グラパラリーフの栄養素はサプリメント野菜と言われるほど
グラパラリーフには豊富な栄養素が含まれてます。
- 20種類以上の自然ミネラル
- グルタミン酸、アスパラギン酸などのアミノ酸を含有
- カルシウムとマグネシウムも多く含む
グラパラリーフ | ケール | 牛乳 | |
エネルギー | 12 | 28 | 67 |
ナトリウム | 28.6 | 9 | 41 |
カリウム | 110 | 420 | 150 |
カルシウム | 244 | 220 | 110 |
マグネシウム | 51.4 | 44 | 10 |
リン | 37.7 | 45 | 93 |
鉄 | 0.22 | 0.8 | 0.02 |
亜鉛 | 0.1 | 0.3 | 0.4 |
銅 | 0.02 | 0.05 | 0.01 |
マンガン | 0.55 | 0.55 | ‐ |
味の違い
ネットで検索してみると「朧月(おぼろづき)」を食べた方もいるようです。
【朧月(おぼろづき)の味】
- 特に苦味などはなく、食べやすいものでした
- あまり美味しくはない
- 酸味と渋みがあり「リンゴの皮の味」に近い
- 葉先にほんのり酸味があり、中間から根元にかけてはエグ味があった
などがあり結論、あまり美味しい物ではないようですね。(朧月は食用ではないので、食べるかどうかは個人の判断でお願いします)。
【グラパラリーフの味】
- パリッとした食感で、葉先は程よい酸味があり、中間ぐらいは酸味が強く、根元部分はレタスのよう
- 甘みのないブドウや甘みのないサクランボのよう
- 味がしない?特に美味しくもなくマズくもない
ネット上ではイマイチな感想が多かったですが、公式サイトによると
グラパラリーフと朧月(おぼろづき)の育て方、増やし方、花の違い
どちらも同じように栽培でき、簡単に増やすことも可能です。
(ただし、グラパラリーフは「アグリアシストジャパン株式会社」の登録品種のため、許可なく営利目的で栽培したり販売することはできませんのでご注意ください。)
栽培方法
苗から育てるのが一般的で、用意するものはコンテナと水はけのよい培養土だけ。葉が落ちやすいので、下葉を落とさないよう植えつけてあげます。
直射日光があたり風通しの良い場所に置き、半月~1ヵ月に1回程度、土の表面が湿る程度に水を与えます。寒さに強く-1~2度まで耐え、霜に当たっても大丈夫なため、冬でも屋外で日光浴させると良いでしょう。
肥料は、春から秋にかけて月に2回ほど、冬の間は月に1回、1,000倍に薄めた液肥を与えます。
増やし方
茎からとった葉を乾いた土やお皿の上に置いとくだけ。
時々、霧吹きで水を与えると、およそ3週間ほどで葉の根元に子株がつきます。根が出てきたら培養土に植え付けてあげましょう。
花の見た目も…違いがない
春になると星型の白い花が咲きます。
花の付き方や形をみても、「どっちがどっち?」って思うくらい似てますね。
多肉植物、グラパラリーフの食べ方
グラパラリーフは生でも、火を通しても食べれます。
生で食べるならサラダが一番
カットしたグラパラリーフとお好みの野菜をドレッシングで和えるだけ。アーモンドなどを加えるとアクセントにもなって、食べ応えのあるサラダに仕上がります。
また、バナナや豆乳と合わせてスムージーにも向いてますよ。
または、野菜用洗剤を使うとキレイに汚れを落とすことができます。
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加熱処理して食べる
高温の油にサッと通したり、天ぷらなど、短時間で加熱調理するのがおすすめです。逆に長時間加熱すると、葉が茶色に変色します。
例えば、グラパラリーフを縦にカットし薄切り豚肉で巻いて焼くだけ。味付けは甘辛くすると、グラパラリーフの酸味とよく合います。
詳しいレシピはこちらから
グラパラリーフの保存方法
グラパラリーフの生葉を保存するときは、乾燥しないよう蓋のある容器に入れ、冷蔵庫で保管してください。(保存期間は10日ほど)
常温で食べれなくなるわけではありませんが、根元から新芽が出ることが多いため、低温で保管すると成長を止めることが可能になります。
まとめ
グラパラリーフと朧月(おぼろづき)の違いは、見た目からは分かりませんが、種苗法では区別された植物です。
グラプトペタルム(植物の属名)の原産国・中南米では、栄養価の高さから薬として使われていたほどの植物。
日本では食用として品種改良され、美容と健康に役立つ多肉植物に。お酒好きな方なら、グラパラリーフをおつまみに10~20枚ほど食べると、翌日にお酒が残らないそうですよ。
食用のグラパラリーフでも、お皿や土の上に乗せ水を与えると、子株が生えて栽培できるので挑戦してみてはいかがでしょうか?