枝豆栽培で、実がつかない原因はいくつかあります。
- 水はけが悪い
- 種まきのタイミング
- 元肥の成分
- 開花時期の水不足
また、せっかく実がついても空サヤになるのは
- 肥料過多
- カメムシ
では、どのように対処したら良いか詳しく解説したいと思います。
枝豆に「実がつかない」原因と対処法とは?
枝豆の実つきが悪くなる原因と、解決策を紹介します。
枝豆は水はけの良い場所を好む
水はけが良いと、土の中に残る水分だけでなく古い空気も流れ出て、新鮮な空気が入り込むことができます。そうすることで、土は柔らかくなり根っこが伸びやすく、水や養分を吸収して順調に生育し、地上の葉・茎・実も正常に育ちます。
プランターでエダマメを育てるなら、大きめの容器か発泡スチロール箱を利用し、底石を敷きつめ、保水性の良い用土を利用し、苦土石灰でpH調整しておきましょう。
品種に合った種まき
枝豆には、早生種・中生種・晩生種があるので、時期に合った種をまくことが大切。必ず種袋の裏をチェックしておきましょう。
例えば、晩生種を早まきすると、花がつきにくく実つきも悪くなります。
早生種なら4月上旬に種まきし、7月に収穫。晩生種は、7月に上旬に種まきして、10月に収穫します。
元肥の窒素分を控える
枝豆は、根に根粒菌がついて土を肥やすため、特に元肥は必要ありません。与えるなら堆肥と、根や実の成長を助ける、カリウム豊富な草木灰などが良いでしょう。
枝豆を定植させる1週間前に、土に堆肥と草木灰を混ぜ込み、深さ10㎝ほど掘り下げて苗を植え付けます。一段低い場所に植えることで、土寄せがたくさんできますし、茎からも根がたくさん伸びて、風雨で倒れにくくもなります。
サヤがつき始めたら水分が必要になるので、水不足にならないよう、敷きワラなどをかけ土が乾燥しないよう保護しておくのがおすすめです。
開花したら水不足に注意
枝豆の花は、高温すぎると受粉しにくくなり実つきが悪くなります。
枝豆の花は「閉鎖花」といって花弁が開かないタイプ、そして花をつける頃は夏の盛りなので、蒸し風呂状態になってます。
さらに気温が32度を超えると、花粉の受粉能力がなくなってしまい、花が咲いてもサヤができるに至りません。
なので、エダマメの花が咲き始めたら毎日、早朝か日が落ちる寸前にたっぷりと水やりして、株の温度を冷やしてあげるのが大切です。
枝豆のサヤが空サヤになる原因と解決策
枝豆は、痩せてる土地が良いともいわれるほど少ない肥料で育ちます。これは、マメ科の特徴で根粒菌や菌根菌と共生しているからです。
肥料過多に注意
草丈が高く、葉も大きく緑色が濃いようなら土が肥えてる証拠。枝や葉に栄養が行き過ぎると、実が入りにくくなります。
とは言え、痩せすぎた土では全く実が入らないこともあるので、植え付けの際は、肥料を少なめにしておきます。
水の吸い上げをよくする
枝豆の株が、開花まで順調に育ったとしても、水分が不足して光合成がうまくできないと、サヤに栄養分が送られず空サヤになってしまいます。
そこで枝豆は、2本仕立てで育てると、水の吸い上げが良くなります。株同士が協力し合って、根を深くまで伸ばすからです。1本だけでは根が浅くなり、空サヤが多くなってしまいます。
種まきの時は、1穴に3粒のタネをまき、本葉が出たら1本だけ間引いて2本仕立てで育てると良いでしょう。
カメムシの飛来を防ぐ
枝豆の花が咲き始め、カメムシが飛来して小さなサヤの汁を吸われると、マメはもう太ることができません。
見つけたらすぐに、捕殺すればよいのですがとても追いつけません。
そこで、カメムシの被害を防ぐため、種まきと同時に防虫ネットで覆い、カメムシを入れないよう栽培すると良いでしょう。
株数が多い場合は、150㎝程の支柱を立て防虫ネットでぐるりと囲んでおきましょう。
カメムシの発生ピークを避けて栽培
カメムシの発生ピークは、6~8月です。
なので、7月中旬以降か9月中旬以降に収穫期を迎えられるよう、品種選びすれば、カメムシなど病虫害の心配がなくなります。
中間地なら3月中旬に育苗をはじめ、4月中旬に定植すれば収穫は7月に。または、6月中旬~7月中旬に直播すると、収穫は9月中旬~10月下旬になります。
大豆として育てるなら、晩生種を7月にまいて、葉が枯れるまで育てて晩秋に収穫するとよいでしょう。
株元に草木灰をまぶす
カメムシ被害がひどいときは、草木灰やかき殻石灰を、ふりかけるように薄くまくと効果が期待できます。この時、枝豆の葉に水を吹きかけておくと、草木灰やかき殻石灰が付着しやすくなります。また、葉の光合成を妨げないよう、うっすらとまぶすのがポイントですよ。
まとめ
枝豆栽培で実つきを良くするには、水はけの良い場所を選び、品種に合った時期に種まき、チッソを控えた元肥を使用、水やりで株の温度を冷やしてあげると良いでしょう。
また、サヤにしっかり実入りするよう、肥料過多に注意し、苗は2本仕立てで栽培、カメムシ対策をしっかり行いましょう。
枝豆は、葉が枯れるまで育てれば、大豆として収穫できるので、ぜひ挑戦してみてください。