春菊は葉の形で、大葉・中葉・小葉の3つに分類され、この中で一般的な春菊は、葉がギザギザしてる中葉です。
さらに中葉には、根元から側枝がたくさん出てくる「株張り型」と、茎が伸びやすい「株立ち型(立性型)」があり、長く収穫するなら「株立ち型」を選びます。
株立ち型の春菊は、中心の主枝をカットするとしばらくして、脇芽がどんどん伸びてきます。この伸びてきた脇芽を次々に収穫するのです。
ここでは春菊を種から育て、長く収穫する方法を分かりやすく解説します。
春菊を長ーく収穫する方法
春菊栽培に適した温度は15~20℃ですが、本来は涼しい季節を好むタイプ。なので地域にもよりますが、10月中旬~11月上旬に種まきをはじめ、11月下旬~3月下旬に収穫できるよう育てると良いでしょう。
葉の間隔が伸びたら脇芽を次々と収穫
春菊の背丈が20~30cmに伸びた頃、根元から葉っぱを4~5枚残し中心の茎をカットします。
すると、残された葉っぱの脇から、脇芽が出てきてさらに伸びてくるので、適度な大きさになったら収穫します。この時、側枝にある下から2枚の葉っぱを残してカットすると良いでしょう。
しばらくすると、残った葉の脇からまた側枝が伸びてきて、何度も収穫することができます。
このように、次々と育って収穫を繰り返すので、肥料切れを起こさないよう、収穫が始まったら2週間に1度は追肥を施してあげます。
春菊の基本的な栽培方法
春菊は、小型の容器でも十分栽培できるので、家庭菜園でも育てやすい野菜です。土の厚さが14㎝以上入るプランター、鉢なら何でもOK、発砲スチロールを利用するのも良いでしょう。
ここでは、標準プランターで栽培する方法をご紹介します。
【春菊の育て方】
- プランターに土を入れ、2条まきします
- 表面を平らにならし、深さ約1cmの溝に種を多めに撒いていきます
(春菊は発芽率の低い植物のため、種が重なるくらいでも大丈夫) - 種がギリギリ隠れる程度に土を被せます
(春菊は光を好むため土を厚くかけないよう注意) - 種まき後はしっかり水やりし、その後も土が乾燥しないようこまめな水やりが必要です。
(特にプランターは乾燥しやすいので、発芽するまで濡れた新聞紙などをかけておくと良いでしょう) - 芽が出てきたら、2~3cm間隔になるよう生育の悪いものを間引いていきます。
(間引きした後は株が倒れないよう、軽く土寄せ) - その後、本葉3~4枚になったころ5~6㎝間隔にするため、2回目の間引きを行います。
(手で抜くのが難しいときはハサミでカット) - 摘み取り収穫する場合は、さらに株間10~15㎝になるよう間引きをします。
(より長くたくさん収穫したいときは、株間20㎝まで空けておく)
【栽培のポイント】
- 長く収穫するためには、肥料切れしないよう十分な水と肥料で育てます
- 追肥は必ず定期的に行いましょう
- 株元の枯葉は早く取り除き、株を清潔に保ちます
- 真冬はビニールなどで防寒対策し、生育を促進させましょう。
まとめ
春菊栽培で長く収穫するには
- 摘み取りタイプの”株立ち型”品種を選ぶ
- 草丈が20~30cmくらいになったら(種まきから40~50日)、根元から4~5枚の葉を残し主枝をカットする
- その後、葉の脇から伸びる側枝を収穫(この時、脇枝に2枚の葉を残す)
- 2週間に1回のペースで追肥を施す
- 生長が鈍くなってきた時は、5日1回液肥を施す
春菊は、プランター栽培でも秋から翌年の春まで、次々と側枝が伸びて長く収穫できるので、ぜひ挑戦してみてください。