
にんにくは秋に植え付け、翌年の春に収穫しますが、冬の間と収穫直前には必ず、葉が枯れます。
これはにんにくの『生理的な現象』なので、心配無用、収穫にも影響ありません。
ですが他にも、『肥料不足や肥料焼け』『病気や害虫』被害で、葉が枯れることがあり、場合によっては収穫量を左右することもあるので注意が必要。
ここでは、『にんにくの栽培中に枯れる』原因と対処法を詳しく解説します。
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目次
にんにく栽培で葉が枯れる3つの原因

にんにくは秋(9月中旬~10月中旬)に植え付け、春(5月下旬~6月中旬)に収穫しますが、栽培期間中に葉が枯れる原因はおもに3つあります。
【その1】生理的現象・にんにくは必ず2回、葉が黄色く枯れたようになる
まず1回目は12月~2月頃まで。(地域の温度差によってズレがあります)
にんにくは寒くなると成長するのをやめ、休眠状態になります。このころに出揃った葉は、寒さに当たって黄色くなることがあります。
次に葉が黄色くなるのは、役目を終えた5月頃。
にんにくの玉が熟成したことで、休眠に入り生育をやめ、下の葉から黄色くなり始めます。
そして全体の2/3ほど枯れたら収穫のサインです。
【その2】肥料不足とまく場所
にんにく栽培では、寒い冬を無事に越し収穫できるよう、肥沃な土を用意して種球を植えつけます。
さらに成長を促すため、冬本番前の12月と、休眠から目覚める2月に追肥を施します。
この2回の追肥を忘れると、肥料切れを起こし、スタミナ不足で枯れることがあります。
また追肥を施すとき、根元に近すぎたり量が多いと、根っこが害をきたし肥料焼けになり、場合によっては枯れることも。
にんにくは種球の大きさに対し、意外と多くの肥料を必要としますが、タイミングとまく場所には注意が必要です。
光合成で作られる養分は冬の間、根と茎に蓄えられ、春になると収穫される実に蓄積されて大きくなります。
なので、寒くなって葉が枯れる前に十分、地上部分を成長させておく必要があるため、12月の追肥は重要な役割があります。
【その3】害虫と病気
にんにくはコンパニオンプランツとして、他の植物の『虫よけ』に使われますが、にんにく自体にも害虫はつくものです。
中でも厄介なのがアブラムシ。
葉や茎に付いて、植物の汁を吸い成長を阻害し枯らせたり、ウイルス病・モザイク病などを媒介します。
風通しや水はけが悪いと害虫も繁殖しやすく、さらに病気にもなりやすくなります。
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にんにくを枯らさないための対処法

にんにくが冬と収穫直前以外に、枯れてきたら要注意。
時期や葉の症状を観察し、肥料によるものか?あるいは害虫・病気なのか?を見分けます。
肥料が原因の場合
にんにくは栽培期間中、2回の追肥を施します。
1回目は12月、その後にんにくは成長をやめ休眠期に入るので、葉が枯れても心配なく肥料が原因ではありません。
気をつけたいのは2回目の追肥後です。
2月中旬、休眠から覚めた頃に2回目の追肥を施しますが、3月に入って葉が全体的に薄くなったら、肥料切れ(不足)のサインです。
この場合、速効性のある液体肥料を規定通りに薄めて与え、様子を見ましょう。
また、2回目の追肥直後や収穫には早い4月頃、葉色が悪くなったら『肥料焼け』の症状です。
この場合、大量の水を与えて土の中から肥料を流しだすか、新しい土を足してなじませ様子を見ます。
害虫や病気が原因の場合
にんにくの臭いの元になるアリシンには、害虫を寄せ付けない効果があるといわれますが、必ずしも害虫被害を予防できるとは限りません。
特に4月~6月頃、収穫直前のにんにくの葉に、アブラムシがつくことがあります。
アブラムシは繁殖力が強く、モザイク病など病気の原因ウイルスを媒介することもあるので、見つけたらすぐに駆除しましょう。
専用の薬剤を使えば、駆除だけでなく予防することも可能です。
また、窒素が多い肥料を過剰に与えると、アブラムシがつきやすくなるため、バランスの良い肥料を選んで与えます。
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にんにくがかかりやすい病気として、さび病・春腐病・葉枯れ病があります。
【さび病とは】
カビの一種である菌に感染して起こる病気で、葉の表面に黒や褐色、白い斑点ができます。
初期段階なら、斑点のある葉を切り取って処分しますが、症状が全体的に進んでいると株ごと処分し、広がるのを抑えます。
【春腐病とは】
種球を植えつけ葉が2~3枚の頃から出始め、葉先が細くなります。
症状が進行すると、葉の根元や種球まで腐らせ、広く感染する前に株ごと引き抜いて処分しましょう。
【葉枯病とは】
斑点や黄色みがかった細かい縦線が出たり、先端が枯れたようになります。
早めに発見した時は、有効な殺菌剤を散布し、水はけを良くしてほどよく乾燥するよう心がけましょう。
アブラムシや春腐病・葉枯病は、風通しや日当たりの悪い場所に発生しやすいため、にんにくを複数栽培するときは密植を避け、日当たりが良く、水はけの良い環境を整えましょう。
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まとめ
にんにく栽培では期間中2回、冬と収穫直前に生理的現象として葉が枯れます。
他にも、肥料の過不足や病害虫の被害によって、葉が枯れたり株ごとダメになることもあります。
病気や害虫の場合、早めに発見できれば対処も早くでき、感染を予防することも可能です。
にんにくを栽培するときは
- 日当たりと水はけの良い環境
- 密に植えず風通しを良くする
- 年に2回、栄養バランスの良い肥料を追肥
- 足りなければ液肥を10日に1回のペースで与える
などを心がけ、春の収穫を楽しみましょう。
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