雪印の「毎日骨太」は、牛乳コーナーで売られてますが、分類的には牛乳ではなく乳飲料です。
では、「牛乳」と「乳飲料」どう違うのかを詳しく解説します。
毎日骨太と牛乳との違い
「毎日骨太」と一般的な牛乳、まずは原材料が違います。
原材料の違い
一般的な牛乳の原材料は100%生乳で、これを加熱殺菌しています。なのでミルク本来の味に近く、生乳とほぼ同じため、季節によって微妙に成分が変わることもあります。
これに対し乳飲料は牛乳と同じ生乳を主原料として、乳製品以外の素材を加えています。「毎日骨太」の場合、カルシウムやビタミンD、牛乳に含まれる希少なタンパク質MBPが配合されてます。
「毎日骨太」の成分
成人1人当たり、カルシウム1日の目標値は600~800mgですが、毎日骨太ならおよそコップ2杯(400ml)で1日分のカルシウム量をカバーできます。
エネルギー | カルシウム | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当 | その他の成分 | |
毎日骨太/200ml中 | 97kcal | 340mg | 6.0g | 3.9g | 9.5g | 0.21g | ビタミンD2.75μg MBP®20㎎ |
森永のおいしい乳/200ml中 | 137kcal | 227mg | 6.8g | 7.8g | 9.9g | 0.21g |
また、体の中でカルシウムの利用効率を高めるにはビタミンDが必要。「毎日骨太」はコップ2杯(400ml)で、成人1日のビタミンD・目標値(8.5㎍)のおよそ60%が含まれてます
つまり、「毎日骨太」は牛乳ではありませんが、牛乳以上にカルシウムを効率よく摂取できる飲み物です。
牛乳の種類とは
牛乳には7つの種類があり、なかには「牛乳」と表記できないものもあります。
種別 | 概要 | 生乳の割合 | 牛乳表記 |
一般的な牛乳 | ・原料は100%生乳 ・加熱殺菌されたもの | 生乳100% | OK |
乳飲料 (毎日骨太等) | ・生乳や乳成分を主原料に 乳製品以外のものを含む | NG | |
成分調整牛乳 | ・生乳から乳脂肪分などを 調整して濃度を変えたもの | 生乳100% | OK |
低脂肪牛乳 | ・乳脂肪分を0.5~1.5%に 調整したもの | 生乳100% | OK |
無脂肪牛乳 | ・乳脂肪分を0.5%未満に 調整したもの | 生乳100% | OK |
加工乳 | ・バターや脱脂粉乳などを 生乳に加えたもの | NG | |
特別牛乳※ | ・特別に認可された施設で 製造される濃厚なもの※ | 生乳100% | OK |
牛乳類の成分規格は他にも、乳脂肪分・無脂乳固形分などの基準も設けられています。
「毎日骨太」のような乳飲料に分類されるものには、カルシウムやビタミン、鉄分などを加えた”栄養強化タイプ”や、コーヒーや果汁などを加えた”嗜好飲料タイプ”など、色々な商品が販売されています。
また、乳飲料以外にも加工乳と呼ばれるものも「牛乳」ではないんですね。例えば、「小岩井まきば 濃いミルク」は加工乳なので、「牛乳じゃない」ってことです。
※「特別牛乳」とは?
乳等省令(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)によって特別牛乳さく取処理業の許可を受けた施設で製造された無調整牛乳で、特別牛乳として販売されるものである。特に優れた飼育環境や特別な牛乳処理施設が必要とされ、日本全国に4ヶ所しか存在しない。
◆福岡県 農事組合法人 白木牧場
Wikipediaより
◆神奈川県 雪印こどもの国牧場
◆北海道 想いやりファーム
◆京都府 クローバー牧場
毎日骨太は体に悪いのか?
まずはじめに「毎日骨太」に関して、何らかの健康被害などの情報はなく、「コップ2杯で1日分のカルシウムとビタミンDがとれるワンランク上のカルシウム強化飲料」として評価されてます。(日本食料新聞・参照)
牛乳は子どもの成長に効果あるか?
牛乳が子どもの成長にどのように関係するかについては、いくつかの側面から行うことができます。
栄養素の提供
- タンパク質: 牛乳は良質なタンパク質を豊富に含んでおり、これは子どもの成長と筋肉の発達に重要です。
- カルシウム: 牛乳はカルシウムの重要な供給源であり、骨と歯の成長と強化に役立ちます。
- ビタミン: 特にビタミンDとビタミンAが豊富に含まれており、これらは骨の成長、視力の維持、免疫システムのサポートに寄与します。
- 脂質: 牛乳に含まれる脂質はエネルギー源として機能し、神経系の発達にも重要です。
成長への影響
- 牛乳を含む栄養豊富な食事は、栄養失調の子どもにとって特に重要で、健康的な成長を促進します。
- しかし、既に栄養十分な子どもにおいては、牛乳を追加摂取しても、特別な成長の促進効果は見られない可能性があります。成長は遺伝的要因も大きく影響します。
注意点
- 牛乳が全ての子どもにとって最適な飲み物とは限らないことに注意が必要です。例えば、乳糖不耐症の子どもには適していません。
- 牛乳の過剰摂取は、必要以上のカロリーや脂質の摂取に繋がる可能性があります。
結論
牛乳は、栄養素を提供し子どもの健康的な成長をサポートすることができますが、その効果は個々の栄養状態や遺伝的要因によって異なります。バランスの取れた食事の一部として摂取することが推奨されます。
一般的な効果に関して
牛乳の一般的な効果についても、いくつかの重要な側面から検討する必要があります。
栄養面のメリット
- カルシウム: 骨の健康維持に必要なカルシウムが豊富です。成人においても骨密度の維持に役立ちます。
- タンパク質: 筋肉の維持や修復に重要なタンパク質を提供します。
- ビタミンとミネラル: ビタミンD、A、B12やリンなど、体の機能を支える多くの栄養素が含まれています。
健康への影響
- 牛乳は、骨の健康を維持するのに役立つ可能性がありますが、骨粗しょう症のリスク低減に対する効果は議論の余地があります。
- 一部の研究では、牛乳の過剰摂取が骨折リスクの増加や寿命への潜在的な影響と関連している可能性が指摘されています。
注意すべき点
- 乳糖不耐症: 大人の一部は乳糖を消化するのが難しく、牛乳の摂取により消化不良や不快な症状を経験する可能性があります。
- カロリーと脂肪: 牛乳にはカロリーや飽和脂肪が含まれているため、摂取量に注意する必要があります。
牛乳と他の乳製品
- 発酵乳製品(ヨーグルトやチーズなど)は牛乳と異なり、乳糖が分解されており、乳糖不耐症の人にも適している場合があります。
- これらの乳製品は、牛乳とは異なる健康効果をもたらす可能性があり、例えば寿命延長や骨折リスク低下などの効果が示唆されています。
結論
牛乳は大人にとっても栄養価が高い食品ですが、その健康への影響は個人の健康状態や摂取量によって異なります。バランスの取れた食事の一部として適切に摂取することが重要です。また、乳糖不耐症や特定の健康状態を考慮する必要があります。
まと
「毎日骨太」は、スーパーなどでは牛乳コーナーで売られてますが、本当は牛乳ではなく”乳飲料”です。
ネーミング通り、効率よくカルシウムを摂取できるのが特徴で、カロリーも牛乳より低く脂質も約半分に抑えられとってもヘルシー。
健康第一に考えるならおすすめですが、料理にはちょっと不向きな点もあるので、上手に使い分けると良いでしょう。
\本格牛乳を味わうなら/