レモングラスは、イネ科の植物で葉が細長く雑草に似た『ハーブ』です。外見からは雑草と見分けが難しいですが、その違いは「香り」にあります。
レモングラスの葉と茎にはシトラールという成分が多く含まれていて、レモンのような香りがします。
ここでは、雑草との見分け方から栽培のコツ、実践的な活用法まで詳しくご紹介していきます。
【レモングラスの基本情報】
レモングラスはイネ科に属する多年草のハーブです。インドが原産の熱帯性植物で、和名を「香茅(こうちく)」とも呼びます。適切な栽培環境では、春から秋にかけて100~150cmもの高さまで成長する大型のハーブです。
- 高温多湿な環境を好む
- 日当たりの良い場所で最もよく育つ
- 水はけの良い土壌を好む
- 日本の夏季は野外栽培が可能
- 冬季は室内での管理が必要
レモングラスと雑草とのおもな違い
レモングラスと雑草を見分けるには、①香り②外見的な特徴がポイントです。また、生育の特徴にも違いがあります。
レモングラスの重要な特徴:香り
レモングラスと雑草を確実に見分けるための最も重要な特徴が、その特徴的な香りです。葉や茎を軽くもむと、レモンのような爽やかな柑橘系の香りが広がります。この香りの正体は、以下の成分によるものです:
- シトラール(主要な香り成分)
- レモンやオレンジにも含まれる
- 強い抗菌作用がある
- ネラール
- やや甘い柑橘系の香り
- ゲラニオール
- バラに似た華やかな香り
- リモネン
- 柑橘系の爽やかな香り
これらの成分が絶妙なバランスで含まれることで、レモン果皮のような爽やかな香りと、わずかに感じられる甘い要素が特徴的な香りを作り出しています。
なので、レモングラスの葉をちぎって指で軽くもんでみると、違いが分かります。
また、生の葉っぱを小さく刻んでカップに入れ、お湯を注ぐとレモンの香りが広がりますが、味に酸味はありません。
外見的な特徴:葉と茎
見た目での判別は確かに難しいものですが、以下のような特徴があります:
- 葉の特徴
- 白緑色の細長い形状
- ススキと比べてツヤが少ない
- 平たくシャープな印象
- 葉の幅は均一
- 茎の特徴
- 根元が赤みを帯びることがある
- 節がはっきりしている
- 中心部が白く柔らかい
ただし、これらの特徴だけでは確実な判別は困難です。必ず香りと併せて確認することをお勧めします。
確かに、レモングラスの葉にはツヤがないように見えます。
生育の特徴:レモングラスは自然繁殖しない
レモングラスには以下のような特徴的な生育パターンがあります
【繁殖特性】
- 日本の気候では自然繁殖しない
- 花をほとんど咲かせない
- 種子による繁殖がない
- 株分けでの増殖が一般的
【生育サイクル】
- 春:新芽の成長開始
- 夏:最も成長が盛んな時期
- 秋:生育がゆるやかに
- 冬:室内での管理が必要
レモングラスは、インド原産で高温多湿な気候を好み、地植えすると毎年、株が大きく成長しますが、日本では雑草のように自然繁殖することはありません。
というのも、レモングラスは熱帯性の植物なので、日本で花を咲かせることがほとんどなく、種が落ちて自然繁殖することはないのです。
ですが、地植えにすると春から秋にかけて、100~150㎝まで葉を伸ばし株も大きくなります。
一方、寒さには弱いので冬には室内に置かないと、株ごと枯れてしまう可能性が大きいです。なのでレモングラスを越冬させるには、初秋に鉢上げし室内の明るい場所に移動させる必要があります。
増やしたいときは
レモングラスは比較的肥料を必要としないハーブですが、生長が盛んな時に追肥してあげると元株が大きくなり、株分けして増やすことが可能です。
寒さの和らぐ4月以降、根元を傷つけないよう刃物で株を切り分け植えつけ、根付くまでたっぷり水を与えておきましょう。
レモングラスの活用方法:お茶・料理・虫除けなど
一番のおすすめはレモングラスティー。味にクセがないのでハーブティーが苦手な人でも飲みやすく、リラックスしたいときにおすすめです。
レモンの香りが広がり、ミント・バジル・ローズなどと組み合わせるとよりおいしくなるのが特徴です。
レモングラスは3種の茶葉で楽しめる
レモングラスは、生の葉・乾燥・粉末の3種でハーブティーが作れます。
【1. 生葉を使用する場合】
- 準備するもの
- 新鮮なレモングラス4本分
- 水1リットル
- 作り方
- レモングラスを3-4cm程度にカット
- 水と一緒に鍋に入れる
- 沸騰させてから5分程度煮出す
- 香りが出たら完成
【2. 乾燥タイプの場合】
- 準備するもの
- 乾燥レモングラス3g(1人分)
- お湯
- 作り方
- ティーポットに乾燥レモングラスを入れる
- 熱湯を注ぐ
- 5分程度蒸らす
- 水出しの場合は2時間程度置く
【3. 粉末タイプの場合】
- 準備するもの
- レモングラス粉末2g
- 水またはお湯300ml
- 作り方
- カップに粉末を入れる
- 水またはお湯を注ぐ
- よく混ぜて完成
美味しいハーブティーを作るなら、いつでも冷水&熱湯が使える浄水サーバー「エブリィフレシャス・ミニ」がおすすめですよ。
専用の貯水タンクに水道水を注ぐだけ、浄化されるまでの待ち時間もありません。
水道水に含まれる残留塩素はもちろん、カビ臭や濁り、鉄分など13+3の物質を除去してくれます。
詳しくは公式HPをご覧ください。
▼▼▼
every frecious(エブリィフレシャス)
料理での活用
- エスニック料理の香り付け
- スープやカレーのアクセント
- サラダのドレッシング
- 魚料理の臭み消し
生活での活用
- 天然の虫よけ
- 消臭効果
- アロマテラピー
- 入浴剤としての利用
注意点:香りについて
レモングラスの香りは個人差が大きく、以下のような特徴があります。
【メリット】
- リラックス効果
- リフレッシュ効果
- 虫除け効果
- 消臭効果
【デメリット】
- 香りが強すぎると感じる人もいる
- 他の香りを打ち消してしまう
レモングラスを「臭い」という人もいる
レモングラスは、柑橘類が好きな人にとっては楽しめる香りですが、苦手な人には「鼻につく嫌な匂い」と感じるかもしれません。
例えば
「義母が、ベランダで育てていたらしいレモングラスを庭に植えました。でも…臭い。女性は好きな香りらしいけど、私には悪臭寸前・・・」
とくっち.comより
レモングラスの香りには、疲れが貯まっているときなどに、リラックス&リフレッシュ感を与える作用があると言われます。
その一方で「レモンよりレモンらしく」、他の香りを圧倒するほどの強さを持つので、ひとによっては悪臭に感じることがあるかもしれません。
ちなみに、蚊やゴキブルなどもレモングラスの香りは苦手なようで、その作用を使って虫よけとしても活用されます。
天然100% レモングラス オイル 50ml 虫除け・消臭にも
レモングラスに似た雑草・植物
レモングラスに似た、道端などで見かける雑草・植物をいくつかご紹介。
【エノコログサ】
猫じゃらしとも呼びますね。
【稲】
我家地方では田んぼがたくさんあるので、よく見かけます。
【スズメノテッポウ】
ネーミングが可愛いですね。
【サトウキビ】
沖縄ではよく見かけるのではないでしょうか?
【コバンソウ】
縁起良い名前、私が大好きな雑草です。
まとめ
レモングラスは、一見すると雑草のように見えますが、その特徴的な香りと多様な活用法を持つ優れたハーブです。見分け方のポイントは以下の3つです:
- レモンのような爽やかな香りがする
- 日本では自然繁殖しない
- 栽培には寒さ対策が必要
これらのポイントを押さえれば、初心者でもレモングラスを上手に見分け、育て、活用することができます。ハーブティーから料理、虫よけまで、多目的に使える便利なハーブとして、ぜひ家庭菜園やプランターでの栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。