【天久鷹央シリーズ】推理カルテと事件カルテの違いとは？読む順番についても解説！

2025年1月からアニメ放送が開始される『天久鷹央シリーズ』。

天才診断医・天久鷹央と助手の小鳥遊優が活躍する本作品は、累計発行部数280万部を突破する人気医療ミステリーシリーズとなっています。

原作には、「推理カルテ」と「事件カルテ」という2つがあり、今回はそれぞれの特徴と、シリーズを最大限楽しむための読む順番について詳しく解説していきます。

「天久鷹央シリーズ」推理カルテと事件カルテは違う？

「推理カルテ」と「事件カルテ」、どちらの作品も登場人物は変わりません。単に「推理カルテ」は短編集・「事件カルテ」は長編単行本という、異なる形式で展開されてます。

医療ミステリーという共通点を持ちながら、それぞれは独自の魅力を持っているので、その特徴を詳しく見ていきましょう。

「推理カルテ」は、複数のエピソードで構成される短編集形式の作品で、天医会総合病院での日常的な診断事例や、比較的軽めの医療ミステリーが収録されています。

特筆すべきは、各短編での謎解きの密度の高さ。一つのエピソードが約50ページ程度とコンパクトながら、医学的な謎と人間ドラマが見事に融合しています。

たとえば、「人魂の原料」では病院で目撃された不可思議な光の正体が、医学的な知見と患者の心理を絡めて明かされていきます。

また、鷹央と小鳥遊の息の合った掛け合いや、研修医の鴻ノ池舞との交流など、キャラクター同士の関係性も丁寧に描かれています。

医療知識や診断プロセスの解説も分かりやすく、医療ミステリーの入門編としても高い評価を得ています。

「事件カルテ」は、一つの大きな事件を扱う長編単行本です。『スフィアの死天使』『幻影の手術室』『火焔の凶器』など、それぞれ独立したタイトルで展開されており、より本格的なミステリー要素が強い作品となっています。

長編ならではの特徴として、複雑な人間関係と重層的な謎の構造が挙げられます。

例えば『スフィアの死天使』では、救急部での殺人事件を軸に、病院内の権力闘争や医療事故の真相が絡み合い、読者を深い謎の森へと誘います。

警察との協力シーンも多く、刑事の成瀬や桜井との絡みも見どころです。殺人事件や重大な医療事故など、より深刻な事件を扱うことで、スリリングな展開と緻密な謎解きを楽しむことができます。

また、医療現場の社会問題や倫理的な課題にも切り込んでおり、単なるミステリーを超えた深い主題性も持ち合わせています。

シリーズ作品を最大限楽しむためには、読む順番も重要なポイントです。それぞれの読み方にはメリットがあり、読者の好みや目的に応じて選択することができます。

天久鷹央シリーズ・小説版は現在（2024年11月）、実業之日本社から17作品出版されており、刊行順に読み進めるのがオススメです。

出版順で読むメリットは、キャラクターたちの関係性や変化を自然に追えること。

また、医療知識や推理の複雑さが段階的に上がっていくため、読者も無理なく物語の世界に入り込むことができるのが、”出版順”で読むメリットの1つといえます。

「スフィアの死天使」は、シリーズ4作目ながら、時系列的には最初の物語となっています。天才診断医・天久鷹央と助手・小鳥遊優の運命的な出会いから描かれており、二人の関係の原点を知ることができます。

そして、天医会総合病院での最初の事件から始まり、鷹央の診断スタイルの確立過程や、小鳥遊が外科医から内科医に転向した理由など、重要な設定の背景などを知ることもできるのも、「スフィアの死天使」なのでオススメですよ。

『天久鷹央シリーズ』の「推理カルテ」と「事件カルテ」について

などをご紹介しました。

原作の読む順番に関しては、どんな読み方を選んでも、医療ミステリーとしての高い完成度と、魅力的なキャラクターたちの物語を存分に楽しむことができますよ。

『天久鷹央の推理カルテ』は2025年1月からテレビアニメが放送開始！

第1話・第2話は、「大きな獣に足を食いちぎられた、青い血の男に隠された秘密ー？」、作者の知念氏による完全新作エピソードが放送予定なので、こちらも是非楽しみにしていてください。