「天久鷹央シリーズ」と「神酒クリニックで乾杯を」は、知念実希人氏による作品群で、同じ世界線上で展開されてます。
なので、いくつかの共通点があるんですね。
どちらも医療を軸にした、ミステリー要素を含んでおり、医師である作者の専門知識が生かされ、リアルな医療現場の描写が特徴的です。
ここではさらに、2つの作品に関しての共通点や違いについて深堀りしていきます。
「天久鷹央シリーズ」と「神酒クリニックで乾杯を」は関係ある?
「天久鷹央シリーズ」と「神酒クリニックで乾杯を」は、医師であり作家でもある知念実希人氏による、医療ミステリーですが、どんな接点があるでしょうか?
まずはそれぞれのシリーズについて解説します。
「天久鷹央シリーズ」とは?
新潮文庫nexから小説が13巻(2013年~)その後、実業之日本社から完全版と新作が刊行され、2016年からは漫画版が「月刊コミック@パンチ」に連載された人気作品です。
ストーリーは、天医会総合病院の統括診断部に所属する女医・天久鷹央が主人公で、彼女のもとには「診断困難」とされる病気や警察でも解明できない謎が集まります。
天久は助手として統括診断部に赴任してきた小鳥遊優と共に、これら不思議な謎に挑む姿が描かれています。
作品の特徴としては、一般的な医療ミステリが外科医を中心に医局内の権力闘争を描くことが多い中、診断医としての能力と知識を駆使して事件を解決するところが見どころ。
さらに、2025年1月~テレビアニメの放送が予定されており、ますます注目を集めています。
「神酒クリニックで乾杯を」とは?
2015年10月より、角川文庫からシリーズは刊行されてます。
ストーリーは、外科医の九十九勝己が当直中、医療事故により大病院での職を失い恩師である三森大樹教授の紹介で、東京青山の「神酒クリニック」に就職することから始まります。
この医院は一般の患者を避けるため、会員制バーを思わせる外観を持ちながら、大学病院に匹敵する最新の医療設備を備えています。
神酒クリニックのスタッフは、院長の神酒章一郎をはじめ、美貌の女医・夕月ゆかり、少年のような外見の精神科医・天久翼、ハッキングやピッキングなどの技術もあるうつ病気味の内科医・黒宮智人など、ちょっとクセの強い医療従事者たち。
クリニックは各界のVIPを対象に、絶対的な秘密保持を約束し、通常の診療に加えて患者の個人的な依頼にも応じるという、極めて特異な運営方針を掲げています。
「神酒クリニックで乾杯を」は、2019年にBSテレ東でテレビドラマ化もされましたね。
2つの作品の関係性は?
両シリーズは同じ世界線上で展開されていて、登場人物や設定に繋がりがあります。
- 「天久鷹央シリーズ」の主人公・天久鷹央は、「神酒クリニックで乾杯を」に登場する精神科医・天久翼と兄妹
- 「天久鷹央シリーズ」の天医会総合病院で事務をしている天久真鶴は、鷹央と翼の姉
- 「神酒クリニックで乾杯を」に登場する内科医の黒宮智人は、鷹央との出会いでトラウマを負った人物
- 「神酒クリニックで乾杯を」では、天久鷹央に関する会話が登場
など「天久家」の人々や共通する人物がいたんですよ。
「天久鷹央シリーズ」と「神酒クリニックで乾杯を」の共通点と違い
どちらもともに、医療をテーマにした人気小説シリーズですが、同じ世界感を共有しながらも独自の魅力があります。
両シリーズの特徴を比較することで、作者の創作世界の深さが見えてくるかもしれません。
二作品の共通点は
- 医療ミステリー
両シリーズとも医療現場を軸にしたミステリー要素を含んでいます。医師である作者の専門知識からリアルな描写が特徴。 - 同一世界観
どちらも同じ世界線上で展開していて、登場人物や設定に繋がりがある - 刑事の桜井公康
彼は、「天久鷹央シリーズ」と「神酒クリニックで乾杯を」の両方に登場する共通キャラクター。
桜井公康の基本情報
警視庁捜査一課の刑事として描かれています。外見的特徴として、アメリカのテレビドラマ「刑事コロンボ」の主人公を彷彿とさせる風貌を持っているとされています。
「天久鷹央シリーズ」での役割
「天久鷹央シリーズ」において、桜井公康は時折登場し、天久鷹央たちが関わる事件の捜査を担当する刑事として描かれています。彼の存在は、医療ミステリーに警察捜査の要素を加え、物語に厚みを持たせる役割を果たしています。
「神酒クリニックで乾杯を」での登場
「神酒クリニックで乾杯を」にも桜井公康は登場します。この作品でも警視庁の刑事として描かれており、神酒クリニックのメンバーが関わる事件の捜査を行う場面があります。
違いはある?
- 主人公の特徴
「天久鷹央シリーズ」の主人公・天久鷹央は「医療版シャーロック・ホームズ」と呼ばれる天才女医。
一方「神酒クリニックで乾杯を」では、転職してきた九十九勝己と複数の個性的な医師たちが活躍。 - 物語の舞台
「天久鷹央シリーズ」は主に病院が舞台
「神酒クリニックで乾杯を」は、VIPを相手に患者さんのためなら診療以外の依頼まで引き受けてしまうという、風変わりなクリニックが中心 - ストーリー展開
「天久鷹央シリーズ」は医療ミステリーとしての色合いが強く、難解な医療事件の解決に焦点が当てられる
一方「神酒クリニックで乾杯を」は医療知識に加え、格闘技や変装術など、登場人物の特殊な能力も展開される - テーマ
「天久鷹央シリーズ」は重厚な医療ミステリー
「神酒クリニックで乾杯を」はより軽快なエンターテインメント
まとめ
「天久鷹央シリーズ」と「神酒クリニックで乾杯を」についてまとめると
- 「天久家」の人々や共通する登場人物がいる
- どちらも医療ミステリーですが、「天久鷹央シリーズ」のほうが色合いが強い
どちらの作品も、作者・知念氏の医師としての専門知識が生かされていて、リアルな医療現場の描写が特徴的が、「天久鷹央シリーズ」は重厚なミステリー、「神酒クリニックで乾杯を」はエンターテイメント性が高いという違いがありました。
「天久鷹央シリーズ」は、2025年1月よりテレビアニメが放送開始されるので、是非こちらも楽しみにしていてください。