『来世は他人がいい』に登場する深山霧島。彼はまだ17歳ですが、波乱万丈な人生を歩んでいます。その中でも、小学校5年生で今後の人生に大きな影響を及ぼすであろう出来事が2つありました。
1つ目は暴力事件。2つ目は深山家の孫となったことです。ここでは、霧島が経験した過去の2つの出来事について紹介します。
霧島の過去:暴力事件は友達作り?
霧島の小学校時代、担任の先生からは「とてもいい子」と評価されてました。クラスでも上手くやっているように見えたのですが、彼には友達と呼べる存在が居ませんでした。
友達とは「自分と同じ人間」
霧島はある程度裕福な家庭で育ちましたが、両親とも仕事が忙しく、夜家に帰っても一人で過ごすことが多かったのです。そんな生活のためか、彼の心はいつも空っぽで人としての感情、嬉しいとか楽しいとか、悲しいと感じる心が欠けてました。
そんな彼に父親は、友達を作るよう勧めます。ですが、霧島には友達の作り方がわかりません。
そこで考えたのが、「自分と同じ人間を作れば、気が合って友達になれる」と思ったのです。つまり、容赦なく暴力を振るうことができる人…
ですが、それは彼の独りよがりで友達作りの計画はあえなく失敗…結果として20人ほどの同級生たちに怪我を負わせてしまいました。
その後どうなったか?
霧島は用意周到に、周囲からの暴力(結局は霧島かそう仕向けていた)を、写真と日記で残していました。ですが自分の口から、今までの出来事を語ることはありません。
逆に言えないよね、「自分と同じ人間を作って友だちになろうとしてた」なんて、どう説明しても理解できる大人なんているとは思えませんから。
そのため、暴力事件は解決の兆しが見られないまま…当然、霧島も反省などしてない様子です。
そんなときに、霧島の実の祖父が亡くなり葬儀が行われ、通夜の席で深山萼(霧島の実の祖父の双子の弟)と遭遇します。
霧島の過去:ヤクザの孫になる
霧島は通夜の帰りに、大叔母(深山萼の姉)の取り計らいで(詳しい意図は不明ですが…)、萼と一緒にファミレスへ向かいます。
そこで霧島は、深山萼から染井蓮二とその孫娘・吉乃のことを教えてもらいました。
深山家に来ることになったいきさつ
普段は虚ろな目をした霧島ですが、萼から聞く話に目を輝かせます。彼は本当に、友達が欲しかったのでしょう。
まず、萼の友達だった染井蓮二と友達になりたいと申し出ますが、「無理だ…ジジイだぞ」と断られます。が、蓮二には11歳になる女の孫がいることを伝えます。
すると霧島は、その子に会いたいと言い出しますが、「会えねぇよ、ヤクザの孫だぞ」とあっさり断わられます。
そこで出した霧島の答えが、「じゃぁ、俺もヤクザの孫になればいいってことだろ…俺、伯父さんのところで暮らしたい」。
こうして霧島は、深山萼のもとで暮らすようになり、家の手伝いをしながら、吉乃の情報を集めていました。
そして、吉乃に会いに行く
ある日霧島は、「桐ヶ谷組(染井蓮二の直系)最高幹部死去、全国の重鎮たちが弔問へ」というニュースを見ます。
そこで霧島は、「もしかしたら吉乃に会えるかも」と思い、お小遣いをかき集め誰にも知られないようこっそり、大阪へ向かいます。
そして、葬儀会場の離れた場所で寒いどしゃ降りの中、震えながら吉乃が現れるのを待ち続け、ようやく一瞬だけ彼女を見ることができました。
霧島にとって、この一瞬の出会いがあったからこそ、吉乃に一目惚れして執着し「自分の人生をめちゃめちゃにしてほしい」と思ったのかもしれません。
まとめ
『来世は他人がいい』に登場する深山霧島に関して
- 小学校5年生で起こした暴力事件は「友達作り」の計画が失敗した結果だった
- 暴力事件後、大伯父の深山萼から染井蓮二とその孫娘の話を聞き興味をもつ
- 染井蓮二の孫娘に会いたいがために「自分もヤクザの孫」になることを決意する
- その頃一度だけ、霧島は吉乃に会っていた
霧島は謎の多い人物であり、何を考えているかわからないところもありますが、小学生の時の起こした暴力事件の真相を知ることで、彼の素顔が見えてきた気がします。
霧島の小学生時代の出来事に関しては、『来世は他人がいい』の第8巻に収録されているので、気になる方はコミックスを御覧ください。
また、2024年10月からはTVアニメも放送開始、どんな展開になるのかこちらも楽しみですね。